『QUARK』(講談社の科学雑誌)1989年5月号「サイエンスニュース」
講談社出版文化賞決定。海底地震計をめぐる科学者たちの競争

 平成元年度(1989年度)講談社出版文化賞「科学出版賞」(注)の選考委員会が、去る3月24日に開かれた。力作ぞろいの候補作の中から、受賞作は『地球の腹と胸の内(島村英紀著・情報センター出版局刊)に決定した。

 本書は“地震研究の最前線と冒険譚”というサブ・タイトルがつけられている。そのタイトル通り、地震波を捉え、解析することの難しさと、その結果知ることができた、地震についての最新の研究成果を紹介している。

 さらに地球内部を探る新しい装置「海底地震計」をめぐって、強烈な個性の科学者たちかぶつかり合い、せめぎ合う科学の“現場”の知られざる競争・反目・牽制・剽窃・陰謀を、世界をリードする日本の地震学の最先端研究者かはじめて明かすドキュメントである.

 著者の島村さんは、1941年東京生まれ。東京大学理学部から東京大学数物系大学院を修了。現在、北海道大学理学部教授.海底地震観測施設長として、世界の地震学をリードする一人である。

 Quarkでは、たまたま今月号から連載エッセイをお願いしている.また『地球の腹と胸の内』も、1989年3月号のクォーク・ブック・レビューで紹介している。


 なお選考には、石井威望(東京大学工学部教授)、小松左京(作家)、都築卓司(横浜市立大学文理学部教授)、村山定義(国立科学博物館理工学研究部長)、渡辺格(慶応義塾大学名誉教授)の各氏が当たった。


 授賞式は5月17日にホテルニューオータニで行われる。

 本年度の講談社出版文化賞科学出版賞に選ばれた『地球の腹と胸の内』の表紙。著書の島村さんは、Quarkの今月号から連載エッセイを開始している(1989年5月号。70ページ)。

(注)第5回、ただし科学出版賞以外の講談社出版文化賞は第20回。

最近の受賞は
今までの受賞は
途中で賞の名前が変わったのですが、全部通しの一覧は


○講談社出版文化賞(科学出版賞)受賞者一覧
回  年度  受賞者名  贈呈対象

1回(1985年度) 青木重幸「兵隊を持ったアプラムシ」
2回(1986年度) 近藤宗平「人は放射線になぜ弱いか」
3回(1987年度) 甘利俊一「パイオコンピューター」
4回(1988年度) 尾本恵市「ヒトの発見」
5回(1989年度) 島村英紀「地球の腹と胸の内」
6回(1990年度) 田中敬一「超ミクロ世界への挑戦」
7回(1991年度) 吉永良正「数学・まだこんなことがわからない」
8回(1992年度) 竹内久美子「そんなパカな!」
9回(1993年度) 本川達雄「ゾウの時間ネズミの時間」
10回(1994年度) 柳澤桂子「卵が私になるまで」
11回(1995年度) 藤田紘一郎「笑うカイチュウ」
12回(1996年度) 田口善弘「砂時計の七不思議」
13回(1997年度) 池内 了「科学の考え方・学び方」
14回(1998年度) 中谷陽二「精神鑑定の事件史」
15回(1999年度) 山田克哉「宇宙のがらくり」
16回(2000年度) 小林一輔「コンクリートが危ない」
17回(2001年度) 串田嘉男「地震予報に挑む」
18回(2002年度) 宮治 誠「カビ博士奮闘記」
19回(2003年度)林 純一 「ミトコンドリア・ミステリー」
以後はこちらをご覧ください

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