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就職氷河期の学生が苦労するとき


 学生の就職は、世の中の景気に敏感である。少なくともこの半世紀の間、何度も就職氷河期が言われてきたが、いわゆるリーマンショック以来の昨今の世界的な不景気はなかでも最悪で、学生の就職を直撃した。

 これは、埼玉県内の某大学に貼ってあったポスター。「部活に忙しく、就活(就職活動)に時間がとれない体育会系学生のための就活応援フォーラム」とある。「首都圏全域の体育会系学生積極採用企業」が集まってくれるそうだが、いったい、どんな企業なのだろう。無理や残業に耐える体力があり、上の命令に従順に従う営業マンといった人材を採用してくれる企業なのだろうか。

 ところで、就職が大変なのは体育会系学生には限らない。私が知っているある女子学生は、某軍事独裁国家からの留学生である。日本語も十分上達したし、よく勉強している。

 しかし、卒業後、彼女は国に帰れない。そして、彼女には日本で就職しなければならない事情がある。

 それは、彼女には夫と幼児があり、しかも同国人の夫は政治亡命者として日本に入国しているからだ。つまり、彼女の夫は故国へ帰ることはできず、彼女と子供は国へ帰ることはできても、一家で故国で暮らすことは不可能だからである。


 だが、容易に想像できるように、日本人学生でさえ就職を探すのが大変なのに、外国人留学生にとっては、もっと大変なのである。この春の就職戦線は、ことさら、彼女らに冷たい。


 

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