今月の写真
砂漠の石油の国の人工地盤---砂上の楼閣?

日本から欧州に行くときに、カタールというペルシャ湾岸の国の首都の空港、ドーハで飛行機を乗り換えた。そのときに見えたのが、これらの風景だった。

カタールは、もともとは、石油もない、貧しい砂漠の国だった。面積も秋田県なみの1万平方キロあまりと狭く、(世界で158位)、人口も数十万人ほどだったという。1940年代の石油発見以前の産業は漁業と真珠取りだけだった。しかし、その真珠も、1920年代から日本の養殖真珠が世界に出回ると、カタールの天然真珠取りは衰退してしまっていた。

しかし、1940年代に、カタール半島西岸で石油が発見されてから、、この国は、すっかり変わった。しかも石油は高品質のもので、世界中がほしがるものだった。

そして、オイルダラーの奔流がこの小さな国に流れ込んだ。

この国では所得税がかからない。さらに、医療費、電気代、電話代も無料だ。そのうえ大学を卒業すると一定の面積の土地を無償で借りられ、しかも10年後には自分のものとなる。

富裕世帯も多く、7分の1の世帯が100万ドル以上を保有していると言われている。

石油の莫大な収入があるから、国民は、汗水流して働く必要もない。働いてくれる労働者は、インド、パキスタン、イランなどから、いくらでも来てくれる。この国では外国人労働者の数は、カタール国籍を持つ総人口より多いのである。

オイルダラーは、つまり、あぶく銭。

土地が狭ければ、目の前の海を埋め立てればいい。

かくて、首都の近くでは、写真のような、青い海を埋め立てた人工地盤に、高層マンションや、ヨットやボートのマリーナや、いかにも人工的な緑地が増殖していっている。

もちろん、この建設のために働いているのは、外国人労働者ばかりである。

砂上の楼閣?

地球物理学的には、そうとしか言えない。あの硬い岩でできているスカンジナビア半島でさえ、一万年前に氷河期が終わったあと、氷河の重しが取れて300mも上昇して、その上昇は、いまでも年間に1cmほど上昇が続いている。

1万年といわず、地球温暖化による海面上昇は、100年も経たずにやってくるかもしれないのである。
そして、石油の枯渇も・・。

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