島村英紀 『火山入門――日本誕生から破局噴火まで』 NHK出版新書

「前書き」と「目次」と「おわりに」と、読者からの反響

『火山入門――日本誕生から破局噴火まで』(2015年5月発行)。NHK出版新書(No.461)。
208頁。新書版。ISBN978-4-14-088461-4 C0240。740円+税
電子書籍も2015年6月から発売されました(2015年8月にはKindle電子書籍で売上1位になりました)。
2015年9月5日に第4版が出ました。
この本のモノクロ写真をカラーで見てみれば(+追加の写真)。
DAISYで読める本が出ました。(日本点字図書館

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この本の帯は
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 この本の前書き

 このところ、日本周辺で火山が騒がしい。

 2014年9月には長野・岐阜県境にある御嶽山が噴火して63人の死者行方不明者を生んで、戦後日本最大の火山災害になってしまった。

 また2013年から噴火を続けている西之島新島も、いまだに噴火を続けて島は広がり続けている。そのほか鹿児島県・桜島はここ数年、年に1000回もの噴火を繰り返している。

 これまで、私たち日本人は火山の恩恵に浴してきた。日本人が風光を愛で、登山や温泉を楽しみ、四季を味わえるのも火山のおかげである。日本の地形や気候は火山が作ったものなのだ。

 本書の一章にあるように、急峻な山があるゆえに水力発電所も日本各地で作られた。また、豊富な地熱があってエネルギー源として使えるのも火山の恩恵である。

 山麓の農業や工業も、日照りのときでも枯れない火山の伏流水のおかげで成り立っている。鹿児島の桜島ダイコンや群馬のキャベツなどの特産品も火山灰のおかげでできた土だから育つ作物なのである。

 他方で、いままで多くの火山が日本人を苦しめてきた。かつては大規模な飢饉を生んだこともあるし、遠い過去に起きた大噴火で当時の文明が断絶してしまったことさえある。近年も、人的な被害をはじめ、多くの火山災害を生んできている。

 しかし、近年の火山噴火は日本列島が経験してきた、あるいはこれからも間違いなく経験する噴火としては大きなものではなく、じつは噴火の規模としては小さなものだった。

 本書にあるように、日本はもっとずっと大きな「大噴火」を各世紀に4から6回も繰り返してきたのに、この100年あまりは「異常に」静かなのである。

 日本列島にある火山はプレートの衝突によって作られたものだ。プレートの衝突が地下でマグマを生み、それが地表に上がってきて日本の火山を噴火させる。

 地下で作られるマグマは地表で火山前線を作っている。この火山前線は東日本から北海道を縦断する東日本火山帯や九州から琉球列島を縦断する西日本火山帯にある多くの火山を噴火させているのだ。

 とりわけ日本は4つのプレートがせめぎ合って2つの火山前線を作っている世界でも珍しい「火山大国」である。

 そこに住む私たちは、プレートが恵んでくれた火山の恩恵を楽しむだけではなくて、地震や火山とともに生きていくという知恵も覚悟も持たなければならないのだろう。

 火山列島日本。この本では日本と世界の火山を概観しながら、日本人と火山のかかわりを考えてみた。


 この本の後書き

 フランス・パリ大学の理学部に行くと、廊下の壁いっぱいに火山の噴火の大きなカラー写真が貼ってある。

 フランス本土には火山はない。しかしパリ大学の地球物理学教室には多くの火山学者がいて、火山にあこがれながら研究をしているのである。

 じつはフランスの領土には火山はいくつもある。たとえばアフリカの東、マダガスカルのさらに沖にあるレユニオン島の南東部には火山活動のある標高2631メートルのピトン・ドゥ・ラ・フルネーズ山がある。

 レユニオン島はフランスの海外県で面積2500平方キロメートルあまりもある大きな火山島だ。人口も85万人いる。

 この火山のマグマは地球深部のホットスポットから出てきたもので、このホットスポットは、かつてインド亜大陸が上を通過したときに洪水玄武岩を噴出してデカン高原を作った。

 また同じくフランスの海外県であるカリブ海のマルティニーク島やガダルーペ島にもそれぞれプレー火山やスフリエール火山があって、この本に書いてきたように何度も噴火している。

 火山で災害を受けた人々には申し訳ないが、火山噴火は、地球が生きて動いている、そのもっとも象徴的な活動なのである。地球は生まれてから46億年の間、二度と同じ姿になったことはない。それは地球の内部がまだ熱くて溶けていることが理由である。いわば、地球は生きて動いているのだ。

 地震も、もちろん地球が生きて動いている活動のひとつである。しかし、地震は一瞬にして終わってしまうし、噴火のように目の前でダイナミックな光景が広がるわけではない。フランス人に限らず、世界の火山学者は火山活動や「地球の息吹」にあこがれて研究を進めている科学者が多いのである。

 だが一方で、いちばん危険な研究に従事している科学者は火山学者に違いない。私が知っているだけでも何人もの火山学者が火山で命を落としている。

 たとえばフランス人のカティア・クラフトと彼女の夫モーリス・クラフトの夫妻は1991年に雲仙普賢岳で火砕流に巻き込まれて亡くなった。夫妻は火山の写真や映画を撮影するパイオニアで、危険な溶岩流の目の前まで行って火山の映像を記録することで有名な科学者だった。

 米国西岸にあるセントヘレンズ山の1980年の噴火でも、定点観測をしていた米国のデイヴィッド・ジョンストン博士が噴火で死亡した。

 またパプアニューギニアのラバウルにあるタブルブル火山は1997年の私の滞在中に噴火した(右の写真)
が、その数日前には私の知人であるスペインの火山学者が噴気ガスを採取するためにここの山頂に登っていた。危ないところだった。このほか火山学者が噴火の被害を間一髪でまぬがれた例は多い。

 研究の相手が火山であり、そのなかでも噴火は最大の研究テーマでもあるわけだから、どうしても噴火口の近くに行かなければならない。予知できない大噴火が目の前で起きたら犠牲になってしまうことが多いのである。

 火山学者が噴火口に近づかなければいけない理由はいくつもある。噴火から出てきた火山灰や火山ガスを採取して、その成分を調べることは火山を研究するイロハのイだ。これによって2014年9月の御嶽山噴火が水蒸気爆発だったことも、同年11月の阿蘇山の噴火がもっと段階が上がったマグマ噴火だったことも分かった。御嶽山が噴火したときは、その数時間後に火山地質学者は東京を発って現地に向かっていた。

 学者が火山に近づかなければいけない理由はそのほか、火山性地震を調べるための地震計やマグマの動きにともなう山体膨張を測る傾斜計の設置もある。写真やビデオの記録ももちろんである。

 火山灰はたくさんのことを物語ってくれる。火山とその噴火の段階ごとに特徴があり、グリーンランドで氷河のボーリングをしたときに、1783年の浅間山の天明噴火の火山灰が見つかった。地球を半周してここまで達していたのだ。

 ところで、火山学者の危険はそれだけではない。知人のオーストラリア人の火山学者は長年の研究生活で火山灰を吸い込んでじん肺になってしまった。

 じん肺は鉱山や炭坑の労働者に多い職業病で、細かい岩や石炭の粉を吸い込むことで起きる。数年から30年もたってから発病することもあり、いったん発病したら治せない進行性の厄介な病いだ。火山灰は細かい岩の粉だから、同じじん肺を起こしたのである。

 じん肺は火山学者の職業病のようなものなのである。私も国内だけではなくパプアニューギニアやアゾレス諸島やアイスランドで、火山灰を吸い込んでしまったに違いない。

 このほか、水銀など、有毒な火山ガスを吸い込む危険も高い。たとえばハワイにある火山観測所に勤務する研究者には厳しい雇用契約が待っている。それは、2年を越えて研究を続けようと思ったら、健康を損ねても雇用者である米国政府は責任を負わない、という契約にサインしなければならないことだ。これは火山から出て来ている水銀の蒸気のせいだ。

 自分の研究をやり遂げるのか、あるいは自分の健康を守るのか、研究者は選択を迫られるのである。

 旅行保険の規約には、登山家やレーシングドライバーを除外する規定がある。幸い、いまのところは地球物理学者は除外されていない。しかし、もしかしたら、保険会社は、ひそかに統計を取り始めているのではないだろうか。


 この本の目次

 はじめに

 第1章 こうして火山が日本を作ってきた
日本列島誕生は地球の歴史では新しい
「殻」の内側には「白身」と「黄身」がある
プレートの動きが地震も火山も生み出してきた
世界の火山の大半はいまも海底にある
プリューム・テクトニクスで「大きな事件」を解明する
陸上にある火山の7分の1は日本にある
日本列島と大きく重なる2つの「火山前線」
日本の地形のほとんどは火山が作ってきた
どうして日本には梅雨があるのか
季節の移り変わりが楽しめなくなる可能性
世界に誇る和食もじつは火山が育んだ
地球深部から鉱物を運んできたのはマグマ
鍾乳洞は南の海からやってきた
火山の恵みで植物もすくすく育つ
日本の地熱資源埋蔵量は世界第3位

 第2章 日本を脅かしてきた噴火と火山災害
浅間山の火山灰が引き起こした天明の大飢饉
世界の気候を変えてしまった火山災害
渡島大島の「山体崩壊」が起こした大津波
雲仙岳でも噴火による「山体崩壊」が津波を起こした
いまの八ヶ岳があるのは「山体崩壊」のおかげ
20世紀最大の火山災害と火砕流の恐怖
どこにも逃げ場がない離島での火山噴火
噴火を繰り返し続けている伊豆諸島
十勝岳では融雪型の火山泥流で大被害
船を襲った海底火山の噴火
火山から離れたところでの意外な災害
注意が必要な火山の有毒物質

 第3章 どんな大噴火がこれから日本を襲うのか
火山ごとにマグマの性質は全然違う
マグマが出てこなくても噴火することはある
噴火は5つのタイプに分けることができる
とりわけ大きな災害を引き起こす3つの噴火
はたしてこれから「大噴火」は起きるのか
「大噴火」以上の被害をもたらす「カルデラ噴火」
カルデラ噴火はじつは日本各地で起きていた
将来日本を襲いうるカルデラ噴火の恐怖
現在の科学ではカルデラ噴火の「元」は見えない
地震と火山にはどのような関係があるか
マグニチュード9の巨大地震後に噴火は必ず起きる
東北地方太平洋沖地震の直後に活発化した火山

 第4章 危ない火山は意外に近くにある
御嶽山の噴火はなにを問いかけるのか
あてにならない「噴火警戒レベル」
「危ない火山」が起こした「意外な噴火」
火山の新しい分類と貧弱な監視体制
過去たびたび噴火してきた富士山
もし富士山が噴火したらどうなるか
富士山の地下で起きている地震には2種類ある
富士山が噴火する「閾値」がわからない
箱根山も「危ない火山」の代表的存在
富士・箱根以外にも日本に「危ない火山」は多い
東北地方で噴火警戒レベルがともっている活火山
火山ガスが多い草津白根山
ずっと登山禁止だった新潟焼山
飛騨山脈でいちばん火山活動が激しい焼岳
噴火が続く西之島新島
活発な火山活動が続く阿蘇山
噴火を繰り返している桜島
問題だらけのハザードマップ作り
地震・噴火と原子力発電所
1回きりの大地震がもたらす教訓

 第5章 火山とともに生きていく
なぜ有珠山だけ噴火が予知できるのか
それでも火山活動の推移や終わりの予測はできない
多くの「前兆」があったのに噴火しなかった火山
噴火予知が一筋縄ではいかない本当の理由
天気予報のように噴火を予知できる日はくるか
日本の噴火による損失は世界一

 おわりに

この本のモノクロ写真をカラーで見てみれば(+追加の写真)。
 『長周新聞』(2015/5/15)に書評が出ました。
「産経新聞」(2015/5/31) に書評が出ました。
「朝日新聞」(2015/5/31) に書評が出ました。
「週刊東洋経済」(2015/6/6) 114頁に書評が出ました。
「週刊ポスト」(2015年6月19日号) に紹介が出ました。
「毎日新聞」(2015/6/16) web に書評が出ました。
「読売新聞」(2015/6/21) に唯川恵による書評が出ました。
「毎日新聞」(2015/6/28書評面「今週の本棚」) に海部宣男による書評が出ました。
「北海道新聞」 2015年6月28日(日曜)朝刊。1面。「卓上四季」に紹介されました。
「日刊ゲンダイ」 2015年7月10日(金曜、発行は前日)の「新書あらかると」に紹介されました。
「河北新報」(2015/7/19書評面「読書」) に漆原次郎による書評が出ました。
「北海道新聞」 2015年9月27日(日曜)朝刊。「親と子 サンデー本」に紹介されました。
インターネットに好意的な書評が出ました。
別のインターネットの書評が出ました。
別のインターネットの書評が出ました。
インターネットに別の好意的な書評が出ました。
別のインターネットの書評が出ました。「ただ学術チックなだけでなく、「読み物」としても完成度が高いことは、“あとがき”でも存分に証明されます」だそうです。

別のインターネットの書評が出ました。「最後にあとがきを読むと、しびれる。火山学者が命がけで研究していることがよくわかる。水銀や有毒ガスを吸い込む危険も高いというから、まさに命がけ、これから次々に火山が噴火すると、トップクライマーなみの危険にさらされることになるのだろう。がんばれ、負けるな!火山学者」だそうです。


 読者からの反響

人間なんてららーらーらららららー( 評価5 投稿者:ヨンデリーヌ) 2015/07/01
どんな哲学書を読むより達観でき、どんな宗教書を読むよりストンと諦めの境地に行けます。

なんたって、キーワードが「ワカラナイ」と「アリエナイ」…
はい、火山はわからない。
そして、噴火しないなんてことはありえない、と。

ぶっちゃけこの二行を一般人に納得させる、「火山学者」の力量を味わう一冊です。
そして、ただ学術チックなだけでなく、「読み物」としても完成度が高いことは、“あとがき”でも存分に証明されます。
“あとがき”のラスト3行のブラックユーモアに乾杯!

専門家は「たいして当てにならないけど、今までの観測結果からすると異常値なんです」ぐらいいうのが正直な態度だろう 2015/08/19
よみやすく明解、また、率直。

噴火警戒レベルは統一基準はなく、観察している学者の勘と経験によっているもの、噴火レベルはあてにならず、また決めるのは難しい(p129)。専門家はマスコミでもまず、たいして当てにならないけど、今までの観測結果からすると異常値なんです、ぐらいいうのが正直な態度だろう。気象庁もそう。

火山予知は遠い将来のために今を積み重ねることから始まると思い知らせてくれる本 2015/08/21
桜島の小学校にあるという石碑の「科学は信じてはいけない。危ないと自分で判断したら逃げるべきである」という文が本書の要旨であると考える。 悲しいことであるが現代科学は思ったほど進んでいない、火山予知は遠い将来のために今を積み重ねることから始まると思い知らせてくれる本であった。

本の題名が「火山入門」と“ありふれていた”ため、私はまたこの手の本か(国民の不安に乗じて本を売り込もうとする)と思って書店で見ても手もふれませんでしたが・・ 2015/08/29
とっても、良心あふれる、意気盛んな本でした。著者の島村氏は写真で見ると穏やかな、大学教授然とした風貌ですが、かなり「怒っている」人です。

もっとも納得できたところは
火山の噴火予測など、科学的に根拠となる指標も何もない、という指摘。では、気象庁はどんな根拠で“噴火警戒レベル”を出しているのか。なんと(言われてみれば ごもっともなのですが)過去の噴火の記録からこうなると、次はこうなると「経験と勘」で予想しているだけ・・。著者は明言しています。


《その後 気象庁の火山噴火予知連絡会では「噴火警戒レベル1(平常)」をあらため「噴火警戒レベル1 活火山であることに留意」という文言を付け加えました》。 このことについても著者は、しかし「平常」を「活火山であることに留意」と文言を替えただけでは,何も変わらない。噴火口がある山頂まで行っていいことも、「噴火警戒レベル」の設定が経験と勘に頼ったものでしかないこともそのままだからだ。あえて言えば,レベル1のときに火山災害が起きてしまった場合の責任を登山者に押しつけて,お役人の責任を少しでも軽くしたいだけのものだろう、と断言しています。

火山の噴火とかそれに伴う地形の変化が思ってた以上に気候に影響を与えるってのが興味引いた 2015/09/24
火山の噴火とかそれに伴う地形の変化が思ってた以上に気候に影響を与えるってのが興味引いた。
事前に噴火を予知するのは現在の科学では不可能らしい。
よく見る噴火警戒レベルは経験と勘で決まってるらしいので、ただの見た目の感想に等しい。


知らない人には目からウロコでしょう 2015/10/23
 ○
市図書館にリクエストしたのが、いまになってやっと回って来ました。
 入門書として、ほんとによくできた本です。とても分かりやすいし、面白い。とくに地殻からマントル、コアなどの構造と、プレートテクトニクスの説明が、知らない人には目からウロコでしょう。
 誤植がない(少なくとも私は気付かなかった)のも本の作り方が丁寧なことを証明するものでしょうが、2か所ばかり誤植ではないが、重箱の隅を突っつきたくなりました。
 p.136「この火山(クリュチェフスカヤ火山)は、カムチャッカの最高峰で、またユーラシア大陸の最高峰でもある」・・・まあ、誰だってユーラシア大陸にはチョモランマあるいはエベレストがあることを知っているとは思いますが、「ユーラシア大陸にある火山の最高峰」とでもしておけば、誤解の余地がないでしょう。
 p.149「過去に吾妻山は・・・・吾妻小富士、桶沼、五色沼などを作ってきた。これらの山や湖はいずれもその火口である」というのがちょっと? 五色沼など裏磐梯の湖沼群は、磐梯山の山頂部分が噴火で吹き飛んで、川がせき止められてできたのではなかったでしょうか? 現にp.191では「せき止められた河川や泥流の窪地に、五色沼など、大小300余の裏磐梯の湖沼群が生まれた」とあります。


地震と同様、日本で暮らすならある程度の諦めも必要か 2015/12/12
 読了。噴火予知の難しさを改めて理解。地震と同様、日本で暮らすならある程度の諦めも必要か。

 『火山入門』では初めてiPhone版Kindle+iOSのスピーチ機能による読み上げを利用した。これにより普通の本も音声ブック的に聞ける。まだ漢字の読みが間違ってることも多く改善の余地があるが、なんとか実用になるレベル。揺れる車中などで活用したい。

人の命に関わる分野の研究者として真摯な姿勢を感じ 2015/12/13
 タイトル通りの入門書。火山について一般的な知識は持っているつもりだったが、その認識が間違っていることを痛感させられた。

 しかし著者は、主に行政の火山対策についてはかなり批判的のようだ。観測体制はまだ不十分だし、近年導入された「噴火警戒レベル」も客観的・学問的な基準がなく経験と勘に頼っているという。2014年の御嶽山噴火の後でその最低レベル1の表現を「平常」から「活火山であることに注意」に変更したのは役人の責任逃れのためではないかと指摘する。予知できないものなのに、あたかも予知できるような名前の組織があることも問題だという。この辺りは、人の命に関わる分野の研究者として真摯な姿勢を感じた。

昨日の中日新聞・夕刊に載っていた島村英紀さんや地震考古学の寒川旭さんが書かれた地震本・火山本の方が,断然ためになる。2016/5/19
 これは『南海トラフ地震 』(岩波新書、山岡耕春著)をかなりこき下ろした書評ですが・・。その書評には「読み始めたときから,どうも御用学者っぽい匂いを感じていたのだが,勉強のためと思って何とか最後まで読み通した。やっぱり御用学者だった。しかも,かなりタチの悪いタイプ」とあります。

火山学を披露しながらも、最終的には読者の諦観まで引き出してしまう、いってみれば「哲学書」にも匹敵するような不思議な読後の一冊 2016/8/12
 同じNHK出版新書(の別の著者の本『巨大地震はなぜ連鎖するのか』について)だし、この「火山入門」的な面白さを期待して手に取ったのですが…。こちらはフツーに、学術的。 新書的にこなれていない。

日本に住んでいる限り、火山は切っても切り離せない存在。その火山について2〜3時間かけて学んでも無駄になることはないと思う 2016/8/14
 内容はタイトルそのまま。火山の仕組み、用語、過去の噴火事例などが素人にもわかる内容で新書の少ないページにギュッとまとめられている。(中略) 本書を読んで火山の良いところを学び、すっかり火山を見る目が変わってしまった。


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