島村英紀の裁判通信・その後
以下は、島村英紀あてに直接届いたメールやブログなど、メルマガとしての通信25には載せなかったものです。
また、2007年3月になってから、ようやくまともな記事が出るようになりました。
216■07/1/13
ご無沙汰しております。
先生への不当判決に憤りを感じております。先生のお気持ちは、私たち北海道大学の学生や大学院生が一番良く分かっております。
頑張って下さい 。
217■07/1/31
このたびは本当に大変なことでしたね。
いつもメールでの通信をいただいて、見守ることしかできませんでした。
個人的には、本当におかしな話だなあと思います。
先生がお気の毒でしょうがありませんでした。
でも不本意ながらもこうしてまた復帰される道を歩まれることですから、 これからの先生のご活動に期待したいと思っています。
番組出演者とも、先生のアイスランドのお話がとても魅力的だった、 またお話を聞きたいね、と話しています。
またお会いできる機会があると思いますのでどうぞよろしくお願いいたします。
今はお体を大切になさって、とにかくゆっくりとお過ごしください。
218■07/2/1
最近、知り合いになった●●大学学長の◆◆先生(刑法学)に島村先生の裁判のことを話したところ、大変に興味を示されたので、裁判通信を転送しています。
◆◆先生も、検察が無理をしているという印象を持ったようです。この裁判のこと、私ももう少し考えて見たいと思っています。
219■07/1/30
いろいろな誤解や悪意、やっかみが積み重なって今回の結果になったのかと思います。
しかし先生のやってこられたことや、これまでの人生が否定されたわけでも何でもありません。
交通事故にあったり、怪我をしたりするのと同じことだと思います。
不運ではあっても、不幸になる必要はまったくないはずです。
そのことは、わかる人間にはわかります。
これからも、元気で研究をお続けになりますよう。
220■07/1/29
あまりのことに、私、気抜けしてしまいました。
ただ、先生も仰せのように、これからの貴重な時間を裁判に浪費なさるより、ご研究を再開されるほうがご自身のためだと、私も感じます。
先生がどんな方だか、(一部の先生を快く思わない人以外の)分かる人には分かっているわけですから、たとえば「1回『詐欺』をはたらいたのだから自分たちもだまされるのでは……」などと考える人はいないはずです。
どうぞ、いまの無念なお気持ちを、ご研究に向けられ、よい成果を挙げられますことをお祈り申し上げます。
執行猶予中の人物をなんと呼称するのかよく知りませんが、そのような立場の方が、世界に注目される論文を書かれたら、痛快と思います。
221■07/1/26
いま、帰ってメールを見て、控訴断念を知ったところ。良かったですね。僕までほっとした。。理由は、これ以上がんばるとあなたの負担が大きすぎる、ということにつきます。
判決文を読むと、長期勾留のこ とに触れていますね。異例ではないかと思いますが、裁判所も内心は検察のやり方はひどい、と思っているのかもしれない。
判決文にはあなたから見て、腹の立つところも多いのだろうと想像しますが、検察に控訴させないための裁判所のテクニック、というぐらいに受け止めてはどうでしょうか。
長期勾留に耐えて主張を変えなかったことで、あなたの意地は立ったし、社会へのアッピールも出来た、と思います。以上、勝手な意見を言うことをお許しください。
それはともかく、二人で祝勝会(?)をやりましょう。わたしがセッティングしますのでお待ちください。
222■07/2/1
ウェブサイト、拝見しました。
本当にご苦労されたことと思いますが、さすが島村先生、ただでは起きないお方だと、あらためて敬服いたしました。
不条理なことばかりで滅入ることも多いかと思いますが、陰ながら応援させていただきます。
今後ともどうぞよろしくお願いいたします。
223■07/1/27
苦渋の決断であったろうとお察しします。
本当の「真実」と、法廷で真実とされることとは、残念ながら、一致しないことがままあります。
私の経験は会社の訴訟でしたので、人と金と時間とを費やして「真実」を求めることをやりました。しかし、個人ではとても大変なことだと思います。
その意味で、私等の年齢の者にとっては、貴兄の選択は賢明だったと私は思います。
ホームページで決意を示されているように、この経験を踏まえ貴兄の折角の学識、経験、能力を生かして新しい道でリベンジを果たされるようお祈りします。
224■07/1/19(手紙)
突然、お便りをさし上げます失礼、なにとぞお許しくださいませ。
10年ほど前、もんじゅ裁判を傍聴させていただきました者で、理学にうとい75歳の老人でございます。
もんじゅ裁判の折り、『地震はどこに起こるのか ― 地震研究の最前線』(講談社ブルーバックス)という先生のご本は、素人には実にありがたいご本で、友人にも勧めまくっておりました。
このたびの一連の裁判が始まりましたとき、「なぜ、こんな真摯な学者さんが・・・。ものごとの核心をずばり分かりやすく示され、しかも計測の実際に即して、それを述べてくださる方が・・・」と、まったく納得できません。
昔、産業界にいましたとき、ひとつのブレークスルーに、どんなに人知れぬ心血が注がれるかを間近で見ていましたので、詳しい事情は抜きに、そう言う思いに駆られたわけでございます。
さらには「何が分かり、何が分からないか。何ができ、何ができないか」を常に示していただけて、他の方と異なるフェアな方との思いは、今も強く抱いております。
で、署名でも・・と素人たちがざわめきましたが、結局それもつつしめ、ということになり、一同非力をかこちました。なにひとつできず、申し訳ない思いでいっぱいです。
で、せめても、との思いで、出版社に在庫の残るご本を、かたっぱしから集め、みんなで読みました。
「島村地震学」よ、埋もれないでください。これからも、ずっと輝いてください、という祈りのようなものでございました。
お考え、お志に反した1月12日の判決を、なにとぞ乗り越えてくださいますよう、少なからぬ読者の声なき声が、お祈り申し上げております。
なにとぞ、なにとぞ、御身ごたいせつに。
225■07/2/14
まず、私が島村氏の言葉を心の底から信じていることを伝えさせてください。
判決の件はニュース速報で読み、以前お会いした時に抱いた心優しく思慮深い理知的な人物であるという印象と、有罪という判決が、どうしても私の心の中で合致しませんでした。
しかし、遅まきながらサイトにお書きになっていることを、先ほど読ませていただきました。サラリと読んだにすぎませんが、ある意味でスッキリしました。
大学のことは全くの門外漢ですが、まったくもって釈然としない判決で、何かにはめられたのか?という感じがしないでもありません。
どちらにしても、私は島村さんのことを信じますし、どう読んでも犯罪者扱いされるような事柄でもはないという印象しかありません。
そういう意味では、本当に不運で、お気の毒で、大切な時間を乱暴に奪われ、社会的にも傷つけられたことが、他人事ながら非常に悔しく思います。
ましてご本人の憤りは察して余りあるものがあります。
非力な一市民でしかありませんが、何かあれば表に出て声を出して応援します。
何に役に立つのか立たないのかもわかりませんが、必要な時には、お知らせください。よろこんで協力させていただきます。
そう感じている者がまたひとり増えた、ということを知っていただければ幸いです。
226■07/2/20
ご無沙汰しています。どのような日々をお送りでしょうか。貴兄の裁判記録を読み終えました。
今度の事件の裏には、貴兄の「地震予知不可能説」が関係しているとの話しがありますが、学界という処は、伏魔殿の様なところで、私も嫌な思いを何度もさせられました。まだ、官庁のシステムの方がましです。
また、貴兄に来た親書をある教授とM助手との立会いの下で開封したとありますが、これは立派な犯罪ではありませんか? どうして、こういうことが起こったのでしょうか? これを誰も問題視しないのでしょうか?
くじけずに元気を出して日々を健康に留意してお送りください。
227■07/3/3
自称浦和の徘徊老人・小塚直正氏から逐一裁判経過の配信を受けていました。
判決の後、控訴断念の連絡を受けて、一言の感想をと思っているうちに編集部解散となり、それはさわやかでいいのですが、わたしのほうには伝えたかったメッセージが残ってしまったので、こうして発信させていただきます。
1)有罪判決について
立件数中99.9パーセントの有罪率という、とんでもない監獄国家での出来事です。
残念には違いありませんが、島村さんや弁護団、支持者のせいではないことを確認しておきます。国家体制の問題です。
2)控訴断念について
そのことを心から支持いたします。さらに年月を重ねて、ムザイといわせたとしてもそれが何でしょうか。さらに積極的にいえば、有罪だから 何だというのでしょうか。
わたしは映画で食ってきた身ですが、ニーチエは「芸術家とは犯罪者と狂気者の中間である」と述べています。わたしは芸術家とも言いがたいのですが、この両方に足をかけた意識を抱き続けていたことは間違いありません。
このたび島村さんの受けた報復は映画の世界で言えば「天下御免の向こう傷」であります。額に三日月の傷を書いた「旗本退屈男」とか「丹下左膳」というヒーローの活躍は、なんとも味気無かった撮影所勤めの中では、一服の清涼剤でありました。
こうして、島村さんの裁判結果とその処理を、何か障ってはいけない腫れ物のようにみなすことは大反対です。戦ったしるしとして、積極的な評価を願いたいのです。
3)判決内容一部について
おりしも朝日新聞2日付夕刊で、ジケンが取り上げられました。工作物をなんら付加価値を付けていないとする判決内容に疑問と危惧を述べたものです。
もっとドンと主張すればよいのにと思いましたが、小中学生でも工作物が自分の工夫を入れないとうまくいかないことは必ず体験することです。
器具をつないだだけで海底地震計が出来上がるなどというものであろうはずがありません。
まして、研究者の使用方法が大きくものを言うことは自明の理ではありませんか。
映画時代劇以下のオサバキであることは大いに哂うべきことであります。
改めて、あえて、腫れ物のようにでなく、堂々とした戦いの証と結果をみなして、自在に生きていただきたく、メッセージといたします。
228■07/3/5
朝日新聞の記事を拝見しました。
研究者が研究しやすく、又その成果も所有権も含めて正当に評価される社会のルールづくりが急務との考えを深くしました。
229■07/3/6
裁判後、時間が経てば経つほど、判決の雑さ加減が気になっていましたが、今回の朝日新聞の記事を読んで益々その思いを強くしています。
事件の性質から言っても、裁判所はもっと緻密に事実認定を重ね、説得力のある説明をすべきでした。
なにか労を惜しんだ判決に思えてなりません。
ところで、ホームページに掲載中の「島村英紀の裁判通信」を、興味深く拝見しています。
事件の経過とは別に、編集に携わられた方々の中に、60年安保(私もまさに学生でした)世代のもっとも良質な側面が残されていることを感ずることが出来て、非常に感慨深いものがあります。
機会がありましたらどうぞ宜しくお伝えください。
230■07/3/6
ホームページを読ませていただきました。
驚いたのですが、論告をじっくり読んでみて「騙した」とは言っているが、騙した具体的な事実、「海底地震計を売るといって売らなかった」のか、「所有権がない海底地震計を売ったのか」のか等、騙した具体的な事実は特定していません。
また、裁判官は質問で「もし北大が承認していなければ・・・・」等という、仮定の話を証人に質問している(これは、もし検事側がそんな仮定の質問したら、当然弁護側は異議を申し立てるでしょう)等、杜撰と言うより、公判過程として極めて異常ではないかと素人でも判ります。
不思議な裁判です。
231■07/3/7
時間の合間に、貴兄の裁判記録を読んでいます。
飼い犬に手をかまれたようで残念です。それに、貴兄を貶める動きがあったとか。
学界とは、実に嫌らしい世界ですね。私も若かりし頃は、学界という処は純粋で美しい処と思い込んでいたのですが、時の経過とともにこんな嫌らしい処はないと、脚を洗えるなら一日も早く洗いたいと思っていましたが、意気地がないので、停年までずるずるとぬるま湯に漬かってしまいました。
貴兄も、今回の事件は悪夢を見たと思って一日も早く忘れて、新しい人生を歩みだして下さい。気晴らしに関西に来られたら、お茶でも飲みましょう。
貴兄はまだ若いのですから、体には十分気をつけて、名誉挽回して、世間の人を見返してやってください。
ではお元気で。 再会の日を楽しみにしています。
232■07/3/14
ホームページ、とても興味深く拝見しました。
私はジャーナリストですが、執行猶予というのは、事実上、島村さんがお勝ちになったことだと思います。行動や発言に制約があるわけではありませんので、ぜひ、ご活躍ください。
233■07/5/17
貴兄のことは、どうみても、はめられたとしか思えません。
最近の社会的傾向で、ある人は罪になり、ある人は表沙汰にならないことが多すぎます。
例えば、早大の女性教授の研究費不正着用とか、反戦ビラを投函した活動家や、真宗僧侶の長期勾留等を思い起こさせます。
貴兄の勾留の件、大分後になり知りましたが、全くべらぼうな話です。
詳しいことを是非本にして、これからも闘ってください。
234■07/8/23
いま作っておられるという、『私はなぜ逮捕され 何を見たか』という本を楽しみにします。
いかに貧しい文教予算と、フィールドサイエンスを応援できない予算システムの中で、皆さんが今まで頑張って基礎研究を進めてきたか、正論をきちんと主張されることと思います。
責任回避を図ってばかりの旧態依然の北海道大学の事務局の論理が破綻したときの混乱が、この件にすべて押し付けられたように、私は思っています。
235■07/9/27
日本の大学の研究者が使える研究費は絶対的に足りません。文部科学省の科学研究費も、見かけ上の「採択率」が上がるような「操作」がされて発表されているので、一見、多くの研究者が貰っているように見えるかもしれませんが、実際には、なかなか貰えないのです。
科学研究費補助金を申請するときにはいろいろはカテゴリーがありますが、そのカテゴリーによっては、採択率は1/3ほどのものもあります。 また、たとえ貰えても、値切られることがほとんどなのです。ひどい場合には、半額にすれば採択してあげるが、という交渉をさせられることもあります。
意欲的に研究を続けるためには、島村さんのように、いろいろ「工夫」して研究費を集めることが、多くの研究者によって、じつは行われているのです。とくに、海外での共同研究のように、相手国の研究者との約束があって始めた研究は、日本で研究費をもらえなくなったから、といっても、日本の都合で取りやめることが出来ない事情もあります。
乏しい日本の研究費こそが問題なので、島村さんが断罪されるのなら、同じようなことをしてきている多くの他の研究者も、研究をあきらめざるを得ないでしょう。
236■07/10/10
ご著書、私はなぜ逮捕され、そこで何を見たか。』の出版、おめでとうございます。発売になったら、 早速拝見したいと思います。
本を書くこと自体大変な作業だと推察しますが、今回はいつもと違ういろいろな思いが駆けめぐり、より一層大変だったろうと思います。裁判がきれいごとではないことや、検察の裏側にはいやらしい事がひそんでいることは最近ヤメ検が書いた『反転』でもうかがえます。
ご本については私なりに関係者にPRしたいと思います。今後も活発な執筆活動を期待しています。
237■07/10/20
ノルウェー在住の画家の方のホームページに紹介されました。
あるブログから。「判決の裏に国の陰謀に似たものを感じるのは島村氏のサポーターだけではない」だそうです。
島村英紀の裁判通信」の目次へ
ノンフィクション・島村英紀の家宅捜索・逮捕・連行劇
ノンフィクション・島村英紀の獄中記
海底地震計・海底地震観測とはどのようなものなのだろう
悪妻をもらうと哲学者になれるなら:海底地震学者は「哲学者」になれる
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島村英紀が書いた「もののあわれ」
誰も書かなかった北海道大学
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